LLMO対策ツールとは:何を測るツールなのか

LLMO対策ツールとは、生成AIの回答のなかで自社サイトやブランドがどのように扱われているかを観測するためのツール群を指します。従来のSEO施策が検索結果ページ上の順位を成果指標としてきたのに対し、LLMO対策ツールが見るのはAIが生成した文章そのものです。

ユーザーが検索エンジンやチャット型AIに質問したとき、その回答に自社名が出てくるのか、どのページが引用元として示されるのか、そしてどんな文脈で紹介されるのか。この3点が新しい観測対象になります。

観測対象は言及・引用・描写の3層に分かれる

  • 言及の有無:特定の質問に対するAI回答のなかに、自社名やサービス名が登場するかどうか
  • 引用元・出典:AIが根拠として提示したURLやドメインに、自社コンテンツが含まれているか
  • ブランドの描かれ方:登場した場合に、どんな評価・特徴づけ・並び順で語られているか

この3層は独立しています。引用はされていないのに社名だけ挙がるケースもあれば、引用元に入っていても推奨候補としては触れられないケースもあります。順位という単一の数値に集約できないため、専用の計測手段が必要になったわけです。

そして重要なのが、この3層のどこまでを測るかでツールの価格が大きく変わるという点です。言及の有無だけなら月額数千円から、描き方や引用元の分析まで含めると月額数万円という差になります。後述する比較表では、この観点を軸に整理しています。

順位計測ツールとは計測思想が根本的に違う

順位計測は、キーワードごとに順位という決まった形の答えが返ってくることを前提としています。同じキーワードを入力すれば、原則として同じ結果が観測できます。

一方でAIの回答は、質問の言い回しや文脈、対象とするAIサービスによって出力が変わります。つまりLLMO対策ツールは、固定された順位を追うのではなく、揺れのある生成結果を繰り返し観測して傾向を掴むという発想に立っています。何位かではなく、どのくらいの確率で・どんな文脈で登場するかを見るわけです。

この違いを理解しないまま順位表と同じ感覚で数値を眺めると、日々の変動に振り回されることになります。1回の計測結果で一喜一憂せず、期間の傾向で評価する。これがLLMO計測の基本姿勢です。

この記事の前提:一次情報のみで比較しています

LLMO対策ツールの比較記事は数多く存在しますが、その大半はツール提供事業者またはLLMO支援会社が運営するメディアによるものです。自社製品や自社サービスへの送客を目的とした記事が中心であり、掲載されている価格や機能が最新でないケースも見られます。

本記事では、各ツールの公式サイトのみを情報源として、2026年9月25日時点の料金・機能を確認しています。比較ブログやnote記事などの二次情報は根拠として使用していません。公式サイトで確認できなかった項目は「確認できず」と明記しています。

なお、本記事で紹介するツールのうち「Rekam-AI」は当社(リサーチ合同会社)が提供するツールです。利害関係があるため、できることと同じ分量でできないことも記載しています。

主要LLMO対策ツール10選:料金と対応AIの比較

主要LLMO対策ツールの料金と対応AIの比較

まず全体像を押さえます。以下は各ツールの最安プランを並べたものです。

並び順について:この記事の中心テーマは「継続的な記録を残すこと」です。そのため定期自動計測ができるツールを月額の安い順に並べ、そのあとに無料の単発チェックツールを置いています。米ドル建てのツールは1ドル160円で換算した参考値で並べています。

ツール/提供元 最安プラン その価格で使える対応AI 定期自動計測 無料トライアル
Rekam-AI
リサーチ合同会社(国産)
※当社提供
¥1,100/月
税込・15件・7日に1回
(毎日取得は¥2,640)
ChatGPT/Gemini/Claude あり
毎日〜7日に1回
(4段階から選択)
10日間
Otterly.AI
欧州
$29/月
税抜・15件
(約¥4,640)
ChatGPT/AI Overviews/Perplexity/Copilot
※Claude・Geminiは別料金
あり(毎日) 7日間
カード不要
HubSpot AEO
HubSpot(海外)
¥6,000/月
税表記なし
公式サイトで確認できず あり
頻度は確認できず
確認できず
Brand UP
株式会社Wanokuni(国産)
¥7,980/月
税表記なし・10件
ChatGPT/AI Overviews
※2種のみ。Gemini含むにはプロ¥50,000
あり
頻度は確認できず
あり
期間は確認できず
LLMrefs
海外
$79/月
税表記なし・500件
(約¥12,640)
11エンジン
ChatGPT/Gemini/Claude/Perplexity/Copilot ほか
あり(週次) 7日間
カード不要
SUPER ACT
株式会社プラッタ(国産)
¥15,000/月
税別・10件・2ブランド
ChatGPT/Gemini(AIモード)/Claude/Grok/Perplexity あり
頻度は確認できず
記載なし
デモ依頼のみ
LLMOチェキ
株式会社Itera(国産)
¥29,800/月
税別・6ヶ月契約・15件
ChatGPT/AI Overview
※ライトは2種のみ
あり(毎日) 7日間
全機能・カード不要
DolphinX AIO
株式会社メディアリーチ(国産)
¥30,000/月
税別・20件
(12ヶ月契約で¥27,000)
ChatGPT/Gemini/AIモード/Copilot
※Claude・Perplexityはオプション
あり(毎日) 14日間
カード不要
生成AI言及チェッカー
オルグロー株式会社(国産)
無料
登録不要
AI Overviews/ChatGPT/Gemini なし
都度実行
無料のため該当なし
HubSpot AI Search Grader
HubSpot(海外)
無料
アカウント登録不要
GPT-4o/Perplexity/Gemini なし
1回限りの診断
無料のため該当なし

※2026年9月25日時点、各ツール公式サイトの記載にもとづく。税込/税抜の別は公式サイトの表記に従い、記載がないものは「税表記なし」としています。課金対象となるプロンプト数や取得頻度の条件は各社で異なるため、金額は単純比較できるものではありません。

この表から読み取るべき3つのポイント

1つ目は、月額だけを見ても比較にならないということです。

最も注意が必要なのがBrand UPです。トップページには「ChatGPT、Gemini、Copilot、Claude、AI Overviews、AI Mode」と6種の対応が謳われていますが、最安のベーシックプラン(¥7,980)で実際に計測できるのはChatGPTとAI Overviewsの2種のみです。GeminiとAI Modeを含めるには、プロプラン(¥50,000/月・50プロンプト)が必要になります。

LLMOチェキも同様で、8エンジンに対応していますが、ライトプラン(¥29,800)で計測できるのは2エンジンです。Otterly.AIはClaude・Gemini・Google AI Modeがそれぞれ別料金のアドオン扱いです。DolphinX AIOもライトプランの日次計測は4種で、ClaudeとPerplexityはオプションになります。

「対応AI数」は上位プランの話で、最安プランで使える数は別物です。これを混同すると、契約後に「計測したいAIが対象外だった」という事態になります。

2つ目は、定期自動計測の頻度が公式に明示されていないツールがあることです。

公式サイトで計測頻度を明示しているのは、Rekam-AI(毎日〜7日に1回で選択)、Otterly.AI(毎日)、LLMrefs(週次)、LLMOチェキ(毎日)、DolphinX AIO(毎日)の5つです。Brand UP、SUPER ACT、HubSpot AEOは継続計測を謳ってはいるものの、頻度の明記が確認できませんでした。

AI回答は日によって変動するため、どの頻度で記録されるかは計測データの質に直結します。問い合わせ時に必ず確認したい項目です。

3つ目は、無料ツールは定期計測ができないことです。

生成AI言及チェッカーもHubSpot AI Search Graderも、実行するたびに結果を返す都度実行型です。どちらもアカウント登録なしで使える手軽さがある一方、継続的な記録は残りません。現状把握には十分ですが、施策前後の比較をしたいなら手動で記録を取るか、有料ツールに移行する必要があります。

タイプ別の使い分け

LLMO対策ツールのタイプ別分類と使い分け

ツールは価格帯ではなく「どこまで測れるか」という機能粒度で並べると違いが見えやすくなります。ここでは4タイプに分けて整理します。

タイプ1:低価格・定期計測型 ── 記録を残しはじめる

施策を打ったあとで「改善したのか」を判断するには、施策前のデータが残っていなければなりません。継続的な記録を残すことが、LLMO運用の出発点になります。この層は月額1万円を下回る価格帯です。

Rekam-AI(当社提供)は、ChatGPT・Gemini・Claudeの3種に登録したプロンプトを定期送信し、指定した文字列(会社名・サービス名・URL)が回答に含まれたかを「言及あり/言及なし/未取得」の3区分で記録します。料金はプロンプト数と取得頻度の掛け算で決まり、15プロンプト・7日に1回で月額1,100円(税込)、15プロンプト・毎日取得で月額2,640円(税込)です。10日間の無料トライアルがあります。詳細は後述します。

Otterly.AIは、月$29(税抜・15プロンプト)から利用できる欧州製ツールです。全プラン日次計測で、センチメント分析と引用元・リンク追跡を備えています。ただし基本4エンジンはChatGPT・AI Overviews・Perplexity・Copilotで、ClaudeとGeminiは別料金のアドオンになります。管理画面の日本語対応は公式サイトで確認できませんでした。7日間の無料トライアル(カード不要)があります。

HubSpot AEOは月額6,000円で、特定プロンプトの可視性を継続追跡し、競合と比較し、優先順位をつけた改善提案を返す継続監視ツールです。HubSpotのサブスクリプション契約は不要とされています。この価格で改善提案まで含むのは安価な部類ですが、対応する生成AIの種類と計測頻度は公式サイトで確認できませんでした。検討する場合は直接問い合わせが必要です。なお英語版の公式ページでは同製品が「$50/month」と表記されており、日本向けに価格が調整されているものと見られます。

Brand UP(株式会社Wanokuni)のベーシックプラン¥7,980もこの価格帯ですが、前述の通り対応AIはChatGPTとAI Overviewsの2種のみです。ただし上位プランには、確認できた範囲で唯一のハルシネーション検知機能があります(後述)。

タイプ2:統合分析型 ── 改善までつなげる

計測だけでなく、引用元の分析や施策提案、競合との詳細比較まで含むのがこの層です。月額1.5万〜3万円が相場になります。

SUPER ACT(株式会社プラッタ)は月額¥15,000(税別・10プロンプト・2ブランド・5人)。ChatGPT・Gemini(AIモード)・Claude・Grok・Perplexityの5種に対応し、センチメント分析と引用元URLのランキング化が特徴です。どの媒体への露出を増やすべきかの判断材料になります。追加オプションは¥6,800/月(税別)で10プロンプト+2ブランドを追加できます。無料トライアルの記載はなく、デモ依頼のみです。

LLMOチェキ(株式会社Itera)は、ライトプラン月額¥29,800(税別・6ヶ月契約)から。同一プロンプトを複数回繰り返し計測し、ブレ幅付きで記録するという設計が独特です。AI回答の変動を前提とした計測思想がはっきり出ています。AI要約枠の計測に加えて検索順位計測50キーワードも含まれ、記事自動生成やGA4連携も備えます。7日間の無料トライアル(全機能・カード登録不要)があります。

DolphinX AIO(株式会社メディアリーチ)は、ライトプラン月額¥30,000(税別、12ヶ月契約なら¥27,000)で日次計測プロンプト20本。引用元を比較記事・レビューなど10カテゴリに自動分類する機能と、質問ごとの勝ち/互角/負けを毎日更新する競合比較が特徴です。14日間の無料トライアルがあり、クレジットカード登録は不要です。最大20ヵ国での計測に対応しています。

なおBrand UPは、確認できた範囲でハルシネーション検知を公式に機能として明記している唯一のツールです。登録したブランド属性とAI回答を照合し、誤認情報を検出します。誤った情報がAIに流布されることを懸念する企業には、この機能が決め手になり得ます。

タイプ3:大量プロンプト・多エンジン型

LLMrefsは月$79の単一プラン構成で、500プロンプト・11エンジンという規模が特徴です。計測は週次で、ドメイン数・プロジェクト数・チームメンバー数に制限がありません。CSVエクスポートとAPIアクセスも含まれます。日本語管理画面の有無は公式サイトで確認できませんでした。7日間の無料トライアル(カード不要)があります。

1プロンプトあたりの単価で見ると圧倒的に安く、大量のプロンプトを広く浅く監視したい場合には有力な選択肢です。ただし週次計測なので、日単位の変化は追えません。

タイプ4:無料チェック型 ── まず現状を知る

有料ツールを検討する前に、自社名やブランド名がAIの回答に出てくるかどうかを確認しておきましょう。費用も登録手続きも不要で、今日から試せます。

生成AI言及チェッカー(オルグロー株式会社)は、2026年6月に公開された完全無料のツールです。Google「AIによる概要」・ChatGPT・Geminiの3種に対応し、最大3つの検索クエリを同時に計測できます。言及の有無だけでなく、言及箇所と回答全文まで確認できます。会員登録もダウンロードも不要です。

HubSpot AI Search Graderは、CRM大手のHubSpotが無料提供する診断ツールです。GPT-4o・Perplexity・Geminiを対象に、ブランド認知度、競合分析、センチメント分析、シェアオブボイスの測定ができます。実行時に「対象地域」が必須入力項目になっている点が特徴で、地域を絞った診断が可能です。

利用にあたってアカウント登録もHubSpotのサブスクリプション契約も不要です。公式ページにも「no account required」と明記されており、ブラウザ上で完結します。ただし公式の位置づけは「a free one-time diagnostic(無料の単発診断)」であり、継続的な追跡はできません。継続監視が必要になったら、前述のHubSpot AEO(月額6,000円)が上位製品として用意されています。

両者の違いは「出るか出ないか」を見るか、「どう描かれているか」まで見るかです。言及チェッカーは言及の有無に特化し、AI Search Graderはブランドの描かれ方まで踏み込みます。

誤解されやすい点:Perplexityはツールではない

LLMO対策ツールの比較記事でPerplexityが「リサーチツール」として挙げられることがありますが、Perplexityは計測の対象(回答面)であって、LLMO対策ツールではありません。引用元を確認しながら手動でリサーチする用途には使えますが、計測・記録の仕組みを持つツールとは分類が異なります。

当社ツール「Rekam-AI」について

比較表の先頭に置いた当社ツールについて、詳しく記載します。利害関係があるため、できることと同じ分量でできないことも記載します。

設計思想:言及の記録に絞る

Rekam-AIは、当社が2020年から提供している検索順位自動記録ツール「Rekam」のAI検索対応版です。計測単位を「キーワード×検索順位」から「プロンプト×言及の有無」に置き換えました。

機能を意図的に絞っています。センチメント分析も、ハルシネーション検知も、施策提案機能もありません。やることは「登録したプロンプトを3つの生成AIに定期送信し、指定した文字列が回答に含まれたかを記録し続ける」ことだけです。

これは、多機能なツールを導入しても結局レポートを読み切れずに終わるケースを多く見てきたためです。まず現状を数字で把握したい段階では、この機能範囲で足ります。

対応するAIをChatGPT・Gemini・Claudeの3種にしているのも同じ考え方です。ユーザーが自ら質問を投げる「対話型」のサービスに絞っています。前述の通り、対話型と検索組み込み型ではアーキテクチャが異なり、挙がるブランドも打ち手も変わります。両方を中途半端に追うより、顧客が相談先として使う対話型の3サービスを、低コストで確実に記録し続けることを優先しました。

したがって、検索結果に表示されるAI回答を主戦場と考える場合は、後述の通り他社ツールのほうが適しています。

できること

項目 内容
対応する生成AI ChatGPT/Gemini/Claude の3種
判定方法 登録した文字列(会社名・サービス名・URL)が回答に含まれたかを「言及あり/言及なし/未取得」の3区分で記録
取得頻度 毎日/2日に1回/3日に1回/7日に1回の4段階から選択
競合比較 最大6社まで登録。同じプロンプトで競合の言及も記録し、グラフと表で比較
地域指定 日本は都道府県別・市区町村別、アメリカは州別・都市別で取得
ファンアウトクエリ AIが回答を組み立てる過程で展開した検索クエリと回答本文を保存(オプション+¥1,320)
データ書き出し CSV出力(最新分/履歴 最大90日/競合比較)
料金 プロンプト数×取得頻度で決定。15件・7日に1回で月額¥1,100、15件・毎日で月額¥2,640(いずれも税込)。年間契約は10ヶ月分の金額で12ヶ月利用可
無料トライアル ユーザー登録から10日間

他社にない点(一次情報で確認した範囲)

今回、各社公式サイトを確認したうえで、Rekam-AIに特徴があると言える点は2つです。

1つ目は地域指定の粒度です。今回調査したツールのうち、地域指定に対応しているものは複数ありますが、いずれも国単位です(DolphinX AIOは最大20ヵ国、Otterly.AIは50〜65ヵ国、LLMrefsは50以上の国)。LLMOチェキは「地域を指定した計測」に対応と記載がありますが、粒度は公式サイトで確認できませんでした。都道府県・市区町村レベルを公式に明記しているツールは、確認した範囲では他にありません。商圏が限られる業種ほど、この粒度が意味を持ちます。

2つ目は価格帯に対する対応AIの組み合わせです。月額1万円を下回る価格でChatGPT・Gemini・Claudeの3種を定期計測できる構成は、確認した範囲では他に見当たりませんでした。Brand UPのベーシック(¥7,980)はChatGPTとAI Overviewsの2種、Otterly.AIのLite($29)はClaude・Geminiが別料金アドオンです。

なお、ファンアウトクエリの記録はLLMrefs($79/月)も対応していますが、国産ツールでは確認した範囲では他にありませんでした。

できないこと

以下はRekam-AIでは対応していません。これらが必要な場合は、他社ツールを検討してください。

  • Google「AIによる概要」・AIモードの計測:対応していません。検索結果に組み込まれて表示されるAI回答を測りたい場合は、Brand UP、DolphinX AIO、LLMOチェキ、Otterly.AIなどが選択肢になります
  • Perplexity・Copilot・Grokの計測:対応していません。これらを含めたい場合はSUPER ACT、Otterly.AI、LLMrefsなどが対応しています
  • センチメント分析:肯定的に紹介されたか否定的かの判定機能はありません。Brand UP、SUPER ACT、Otterly.AI、HubSpot AI Search Graderが対応しています
  • ハルシネーション検知:自社に関する誤情報の自動検出機能はありません。確認した範囲ではBrand UPが対応しています
  • 引用元URLの分析・ランキング化:AIがどのサイトを引用したかを集計・順位づけする機能はありません。SUPER ACT、Otterly.AI、DolphinX AIOが対応しています
  • 施策提案・記事生成:計測結果から次の打ち手を提案する機能や、記事を自動生成する機能はありません。HubSpot AEO、DolphinX AIO、LLMOチェキが対応しています
  • GA4連携:対応していません

整理すると、Rekam-AIは「言及の記録と競合比較を、低コストで継続する」という用途に絞ったツールです。改善の方向性まで提示してほしい場合や、引用元を分析したい場合は、統合分析型のツールが適しています。

詳細はRekam-AIの製品ページをご覧ください。10日間の無料トライアルで、実際にプロンプトを登録して確かめたうえでご判断いただけます。

選び方の3軸:対象AI・計測規模・社内体制

LLMO対策ツールを選ぶための3つの判断軸

機能一覧を横に並べても判断はまとまりません。実務では次の3軸で候補を絞り込むほうが早く決着します。

軸1:どの生成AIを優先して観測するか決める

最初に決めるのは、自社にとって重要な回答面はどこかという点です。代表的な観測先は以下です。

  • ChatGPT:業務利用や比較検討の相談で使われやすい。国内のAI検索利用でシェアが最大
  • Gemini:Googleサービスとの接点から日常的に触れられやすい。国内シェアも伸長中
  • Claude:業務文書の作成や調査で使われる。法人利用の比率が高い
  • Google「AIによる概要」(AI Overviews):検索結果に組み込まれて表示される。既存の検索流入と地続き
  • Google AIモード:検索内の対話型モード。Google I/O 2026で、AI OverviewsとAIモードをひとつのAI検索体験に統合すると発表されている
  • Perplexity:出典リンクが明示され、引用元の確認に向く

すべてを最初から追う必要はありません。自社の顧客がどこで情報を得ているかから逆算します。法人向けで指名相談が多い商材ならChatGPTやClaude側を、検索流入が主軸ならAI Overviews側を先に見る、といった優先順位づけで十分です。迷ったら、営業やカスタマーサポートの担当者に「顧客がどのAIを使っているか」を聞くのが早道です。

なぜ「どれか1つ」で代表させられないのか

ここで押さえておきたいのが、同じ質問を投げても、AIサービスごとに挙がるブランドが大きく異なるという点です。「どれか1つ測れば全体の傾向がわかる」とはなりません。

AI可視性プラットフォームのProfoundが2026年5月に実施した調査(15,155のブランド×カテゴリを毎日追跡、約148万件の観測)では、Googleの3つの面の間でもブランドの重なりが限定的であることが報告されています。同調査によれば、モデル間のばらつきは同一モデルの日々の変動の2.2倍にのぼります。

BrightEdgeの分析も同様の傾向を示しており、Geminiの引用元は「Google検索に組み込まれた面よりも、むしろChatGPTとの共通点が多い」と指摘されています。

理由はアーキテクチャの違いです。検索に組み込まれた面はGoogleのインデックスに接地してサブクエリを展開するため引用元が多く、ソーシャルやUGCも拾います。一方チャット型のサービスは引用数が少なく、編集された情報源に寄る傾向があります。

実務的な含意は2つです。

  • 代理指標にはならない:1つの面の数値を、他の面の推定に使うことはできません
  • 打ち手も変わる:検索組み込み型で挙がりたいならUGC・口コミ・ソーシャルでの露出、チャット型なら編集記事・専門メディアでの言及、と施策の重心が変わります

だからこそ「全部を薄く測る」より「重要な面を決めて確実に測る」ほうが、判断材料として使えます。そして最安プランでその面が計測できるかを必ず確認してください。前述の通り、対応AI数は上位プランの話であることが多いためです。

軸2:質問数とブランド数から計測規模を逆算する

次に、何を何件監視するかを具体的な数字に落とします。監視対象の質問(プロンプト)は、以下のパターンごとに用意すると偏りが出にくくなります。

  • 指名系:「〇〇(自社名)の評判は?」
  • 比較系:「〇〇と△△はどちらがいい?」
  • 課題解決系:「〇〇で困っているがどうすればいい?」
  • 購入判断系:「〇〇でおすすめの会社は?」

そのうえで、質問数 × 監視ブランド数(自社+競合) × 観測する生成AIの数が、必要な計測件数のおおよその目安になります。

ここを先に見積もらないまま契約すると、上限に届かず追加費用が発生したり、逆に使い切れない規模を抱えたりします。まずは重要度の高い質問を10〜20件に絞って組み立て、運用しながら広げる前提で規模を決めるほうが無理がありません。

軸3:読んだデータを動かせる人が社内にいるか

見落とされがちですが、選定条件として最も重い軸です。

計測結果は、記事を直せる編集担当や、構造化データ・サイト側の修正を実装できる担当がいて初めて価値になります。読む人しかいない状態で高機能なツールを入れても、レポートが溜まるだけです。

編集リソースが薄いなら、まず観測範囲を狭くして更新できる分だけ回すほうが結果につながります。逆に、社内に編集・開発のリソースがあり、月に数本の記事修正が回せるなら、統合分析型で引用元まで見る価値があります。

段階的な進め方

段階 状況 適した選択肢
第1段階 まだ何も測っていない。AI上での自社の見え方が不明 無料ツールで現状把握。生成AI言及チェッカー/HubSpot AI Search Grader
第2段階 施策を始めるので、前後比較のための記録を残したい 低価格の定期計測型。月額数千円で記録を残す
第3段階 言及率は追えている。なぜ競合が選ばれるかを知りたい 統合分析型。引用元分析・センチメント分析が必要になる
第4段階 複数ブランド・多数の質問を横断的に管理したい 大量プロンプト型、またはコンサル一体型サービス

いきなり第3段階から始める必要はありません。多くの企業にとっては、第1段階で現状を知り、第2段階で記録を残しはじめるだけで、判断材料は十分に揃います。

また、今回調査したツールの多くは無料トライアルを用意しています(Rekam-AI 10日間、DolphinX AIO 14日間、LLMOチェキ・Otterly.AI・LLMrefs 各7日間)。契約前に自社の実際のプロンプトを登録して、出てくるデータが判断に使えるかを確かめることをおすすめします。

導入後の運用チェックリスト

ツールは入れた瞬間から価値を生むわけではありません。運用の型を決めて初めて、生成AI上の見え方が改善のサイクルに乗ります。

導入初月:ベースラインを記録する

最初の1か月は改善ではなく記録の月です。以下を初期値として残しておくと、後の変化が判断できます。

  • 監視質問ごとの言及有無(生成結果は揺れるため、複数回計測して傾向で記録する)
  • 言及された際の引用元URLと、自社サイト以外の掲載面(メディア記事、比較サイト、口コミ、SNSなど)
  • 回答内で自社がどの文脈で描かれているか(強み・価格帯・対象顧客の説明が正確か)
  • 競合ブランドの登場頻度と、自社と併記される位置づけ
  • 計測日・使用ツール・質問文の原文(条件を固定しないと比較できないため)

ベースラインを取らないまま施策を始めると、半年後に効果を説明できなくなります。最初にやるべきは施策ではなく測定の土台づくりです。

監視質問と対象AIの見直しサイクル

質問リストは固定すると陳腐化します。月次では言及率の推移だけを追い、四半期ごとに質問文そのものを棚卸しする二層のサイクルが扱いやすいでしょう。

新サービスの追加、競合の参入、季節性のある需要があれば、その都度質問を追加します。対象AIも同様で、社内の問い合わせ経路やアクセス元の変化を見ながら、優先して見る面を入れ替えます。

言及されないときの切り分け

結果が出ないときは、原因を内部要因と外部要因に分けて考えます。

  • 内部要因:該当テーマのページが存在しない/情報が古い/構造化データや見出し構造が整理されておらず要点を抽出しにくい
  • 外部要因:第三者メディアや比較記事での掲載が少ない/レビューや事例など一次情報の裏づけが薄い/競合の露出量が明確に上回っている

内部要因はコンテンツ改修と実装タスクに落とし込み、外部要因は広報・PR・パートナー掲載の施策として分けて管理すると、担当も期限も決めやすくなります。

特に競合が引用されているのに自社が引用されていない情報源は、次に狙うべき露出先の候補になります。競合3社が同じ比較メディアから引用されているなら、そのメディアへの掲載依頼が有力な打ち手です。

指名検索とあわせて見る

AI回答での露出は、直接のクリックを生まないことが多くあります。そのためGoogle Search Consoleで社名・サービス名を含むクエリの推移を並行して追うことをおすすめします。

AIの回答で名前を知ったユーザーは、その後Googleで社名を検索します。指名検索数の増加は、AI回答内での露出が実際に効いたことを示す、追跡可能な証拠になります。測定設計の詳細はAI検索の計測方法と評価の仕方で整理しています。

自社実行か外部委託かの判断点

まずは無料ツールで現状把握から始め、監視対象が増えて手作業の集計が追いつかなくなった時点、あるいは内部要因の改修が技術的な実装領域に踏み込んだ時点が、外部委託を検討するタイミングです。成果レビューは月次で数値、四半期で施策方針という頻度が現実的でしょう。

まとめ

  • LLMO対策ツールの観測対象は言及・引用・描写の3層に分かれる。どこまで測るかで価格が大きく変わる
  • 月額だけの比較は成立しない。対応AI数は上位プランの話であることが多く、Brand UPのベーシック(¥7,980)はChatGPTとAI Overviewsの2種のみ、Otterly.AIのLite($29)はClaude・Geminiが別料金アドオン
  • 定期計測の頻度を公式に明示しているのはRekam-AI(毎日〜7日に1回で選択)、Otterly.AI・LLMOチェキ・DolphinX AIO(いずれも毎日)、LLMrefs(週次)
  • 無料ツール(生成AI言及チェッカー/HubSpot AI Search Grader)はアカウント登録不要で使えるが、都度実行型で記録が残らない。現状把握には十分だが、前後比較には向かない
  • 継続監視ならHubSpot AEO(月額6,000円)も選択肢。ただし対応AIと計測頻度は公式サイトで確認できないため要問い合わせ
  • ハルシネーション検知を公式に明記しているのはBrand UPのみ。センチメント分析はBrand UP・SUPER ACT・Otterly.AI・HubSpot AI Search Graderが対応
  • 地域指定の粒度は大半が国単位。都道府県・市区町村レベルを明記しているツールは確認した範囲では限られる
  • 同じ質問でもAIサービスごとに挙がるブランドは大きく異なる。1つの面の数値を他の面の推定に使うことはできず、打ち手も変わる。「全部を薄く」より「重要な面を決めて確実に」測るほうが判断材料になる
  • 選び方は対象AI・計測規模・社内体制の3軸。特に「読んだデータを動かせる人がいるか」が最も重い
  • 多くのツールに無料トライアルがある。契約前に自社の実際のプロンプトで試すのが確実

計測は目的ではなく、改善の起点です。記録・見直し・切り分け・分担の4つを回し続けることが、LLMO運用の実務そのものだといえます。

どのツールが自社に合うか、そもそも計測から始めるべきか改善から着手すべきか。判断に迷う場合はご相談ください。当社ツールの導入を前提とせず、状況に合わせてご提案します。

Rekam-AIはこちら

【調査方法】ツールの料金・機能については、2026年9月25日時点で各ツールの公式サイト(トップページ・料金ページ・機能ページ・FAQ)を直接確認しました。比較ブログ等の二次情報は根拠として使用していません。公式サイトで確認できなかった項目はその旨を明記しています。料金・機能は改定される場合がありますので、検討の際は各社公式サイトで最新情報をご確認ください。
【AIサービス間の差異に関する出典】Profound「Variability of Google models: Gemini vs AIO vs AI Mode」(2026年5月調査)/BrightEdge「Why AI Engines Cite Different Sources but Recommend the Same Brands」/Google「100 things we announced at Google I/O 2026」。前2者はAI可視性ツールを提供する事業者による調査のため、その点を踏まえてお読みください。方法論の異なる2社が同方向の結果を報告している点を根拠として採用しています。
【ツール公式サイト確認元】Rekam-AI(seo-research.co.jp/rekam-ai)/Otterly.AI(otterly.ai)/HubSpot AEO・AI Search Grader(hubspot.jp/aeo-grader、hubspot.com/ai-search-grader)/Brand UP(brand-up.net、運営:株式会社Wanokuni)/LLMrefs(llmrefs.com)/SUPER ACT(superact.ai、運営:株式会社プラッタ)/LLMOチェキ(llmocheki.com、運営:株式会社Itera)/DolphinX AIO(dolphinx.jp/aio、運営:株式会社メディアリーチ)/生成AI言及チェッカー(llmotool.white-link.com、運営:オルグロー株式会社)