ずっとSEO畑にいるとSEOの悪徳業者の名前をちらほら聞くようになります。
そしてその愚痴を聞かされたり、相談されたりされる機会もこれまでに数十回とありました。
この業界に15年以上もいるのでいまさらと思いながら、これまでも手口が変わっただけで全く減る気配がないSEOの悪徳業者の見分け方を紹介することで、少しでもその被害が減ることを願います。
1.そもそもSEOとは
SEO初心者が圧倒的に被害にあっていることが多いので、SEOの仕組みを簡単に解説します。
まずSEOとは主にGoogleやYahoo!の検索結果画面に表示させることです。この際に図にある赤枠部分がSEOの表示エリアになります。
この赤枠部分ですが、なんの設定もしていなければ通常10件まで表示されます。スマホの場合一番下まで行くと勝手に増えていきます。
皆さん検索した時にだいたい6割の方が上のほうに出ているサイトで用を済ませてしまうそうです。つまり、上のほう(上位)に表示させないとWEBサイトは見られないです。
特に青枠のファーストビュー部分に表示されているのといないのではクリック率は大幅に変わってきます。
例えば一番上(1位)であれば約20%
10番目となると約1%となり20倍ぐらい変わってきます。

なので業者さんがいってくるSEO対策となるとだいたい上位表示をさせましょうと内容になると思います。
実際はもっと深いものです。すごく大まかに言うと以下の通りです。
- WEBサイトを上位表示させる
- 多数ある検索キーワード別で最適なページにランディングさせる
- 多くのユーザがサイトに訪れるように検索表示を変える
- 往訪したユーザーがスムーズにWEBサイトを使えるようにする
- 検索ユーザーのニーズを満たすコンテンツを提供する
まとめると自サイトで提供するコンテンツ、商材、情報をより多くのユーザーに知ってもらう、利用してもらう、購入してもらうために検索サイトからより多くユーザーを連れてくる、さらにそれらユーザーに愛用してもらう事です。
理想的な話ですよね。自分がWEBサイト作るときって、こんな事思いながら作りましたよね。こんな感じで、今のSEO対策ってちょっと複雑なんです。
でもセールス側からすると面倒なので「上位表示させてWEBサイトにいっぱいお客さんを連れてきますよ」という言い方をしてきます。
2.日本のSEO企業
日本のSEO事情
SEOが日本で広がったのは2004年ごろからです。このころからSEO企業がでてきました。当時はまだ群雄割拠の状態で特に有名といわれるのが、アイオイクス社、フルスピード社、パワーテクノロジー社、G社あたりです。
その後2010年前後から多くの企業が参入してきました。特にSEOはコンサルティングになるため仕入れがなく元手がかかりません。知見だけで結果が出てしまうところがあります。当時は外部リンク全盛の時代で、外部サイトからリンクを貼ってもらうだけで簡単に順位
そんな中2012年にペンギンアップデートが始まり、外部リンクに対してペナルティーを課すようになりました。 これまで外部リンク神話でやってきたSEO会社からするととんでもないルール変更です。ただ、SEO業界的にはやっとという印象が強く、googleはこれまでも外部リンクの購入は禁止して要るにもかかわらず、黙認してきていたからです。本格的なペナルティを与えるようになったのはこのペンギンアップデートが初めてでした。
Googleのペナルティは初めてではない
これには裏があります。実はその1年程度前に虫眼鏡検索スパムに対してのペナルティが発動していました。虫眼鏡検索スパムとは、googleやyahooの検索窓で出てくるレコメンドに自社名を表示させるというものです。一時期大流行りしましたが、googleがスパム認定するとペナルティを与える事となり、レコメンドに会社名が表示されないようになりました。
ここから私の推察ですが、この時にgoogleは「思ったよりも物理的なペナルティを与えても社会批判はされない」と感じたのだと思います。そもそもgoogleは人の情報を検索で表示させるサービスで、独占的な立場いいます。そのような立場にいながらペナルティを与えるという事は市場をコントロールすることに近いしいことだからです。その懸念があったが社会が受け入れてくれたと思ったのではないでしょうか。だからペンギンアップデートを大々的に実施したのだと思います。
ペンギンアップデート後のSEO
ペンギンアップデートごろに様々な理由でこれまでの大手のSEO会社が衰退していくことになり、新興のSEO会社がたくさん舞台に出てきました。W社、P社、S社、D社、C社等等、おそらく100社以上の大小のSEO会社がいます。また群雄割拠の時代へと推移していきます。
またそれら会社も手を変え品を変えSEOサービスを展開していき市場を拡大していきます。今では純粋にSEOだけという会社はほぼなくなってきていると思います。広告代理業を併せて行ったり、コンテンツマーケティング事業を新たに始めたり、自社で新ツールを開発して販売を始めたり等、各社研鑽を重ねています。
本題:SEO悪徳業者の見分け方
seoの悪徳業者の見分け方をここでは伝授したいと思います。2023年以降でも通じる確認方法も解説します。
SEO対策自体は昨今発売されている本や動画等を見ればある程度やり方はわかります。一番良いのはご自分で勉強してプランニングし対策を行うことかもしれませんが、それには大きな労力がかかります。その労力の代替策としてのSEO業者でもあります。
そしてSEOは、知見の高い読者ならご存じの通り上がるか上がらないかはやってみないとわからないものです。そんな中業者に頼む理由は失敗の経験、成功の経験を多数していることから、成功への道筋をしっている可能性が高いためです。
つまりSEO業者は知見が無いとできません。気合と根性ではだめです。 なので以下の質問をしてもらえると最低限のSEO知見があるかは確認ができます。
【初見でやってほしいSEOの質問】
Q:これまでの実績と得意ジャンルは何ですか?
└実績は、ものが見れないので何とでも言えます。大嘘をつく人は中にはいます。ほどほどに聞いてください。
ここでポイントは、ジャンルになります。実はどのジャンルもSEO基本戦略のやることは変わりません。外部施策をやっていない限り関係ないはずです。
ここで何が得意、何が不得意という方がいたら、得意不得意ジャンルでやることの違いを聞いてください。
Q:今のSEO施策で大切にしていることは何ですか?
└ざっくりとした内容になると思いますが、基本的な考え方を確認します。ここで「順位を上げることです」的なことを言っている人は要注意です。
Q:SEOの情報はどこから仕入れていますか?
└ここでsuzukenやweb単、twitterやgoogleブログ等が普通です。まともなものが返ってこなかったら怪しいです。
Q:外部リンク施策についてはどうしていますか?
└さすがに今はもういないと思いますが、ここで胸を張って「自社でリンクサイトを作ってしっかりとやります。」という人は絶対にやめてください。外部リンク施策は今でも効果はありますが、かなり質の良いものでないとすぐに無効化されます。ひどい場合はペナルティの懸念もなくはありません。
この辺を投げてもらえると危険な業者かどうかはわかってくると思います。
また成果報酬押しの業者も気を付けてください。こういう業者さんはリスクがないですよといって契約を取りに来ます。あがったらラッキーな感じでやっている業者さんが多いので要注意です。時間の無駄になる可能性があります。
そして「1位にします」といってくる業者はもってのほかです。
【こういうSEO対策業者は信じてよい】
・半年後、1年後の状態をシミュレートして施策を提示してくる。
・コンテンツ制作を基本路線としてくる。
・できるものはできる、できないものはできないとはっきりしている。
・指示書を営業さんが理解している。または施策思案者が同席してくれる。
上記を行ってくれる業者さんは、基本的に信用できます。結果が出ない場合でも代替案を即時提案するなどのカバー力もあることが多いです。
念頭に忘れないでほしいのは、絶対に上がるという事は言い切れない点です。必要なことは、予定通りできなかったとしてもカバーする力があるかです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。これまで営業もやっていましたし、クライアント側のスタッフとして提案に立ち会ったことも多数あります。
やはり口八丁の調子のいい事ばかり会社から言えと言われているようなタイプは大概よくないなと思います。また施策内容を決めている人間が会議に現れないというのもやめたほうがいいです。この手のタイプは全員が人のせいにするところがあります。
さて、弊社もSEOのコンサルティングをやっていますが、1SEOの戦略や戦術も思案でき実行もでき数値報告もROASも考えられるスタッフとして参加しています。つまりSEOだけでなく集客コンサルタント兼スタッフとしています。ご興味があればお問い合わせ願います。